【 聖心の紅茶2013 この紅茶について】
今回は静岡県の不二農園の 聖心の紅茶2013 をご紹介します。
この紅茶を紹介する上で2つの特徴を並べています。
1つ目の特徴は、この紅茶は『ただにしき』という国産紅茶の父多田元吉が国内にもたらした品種であります。
それは三重県の『野良アッサム』や全国に数箇所しか作ってない『べにほまれ』、そして鹿児島の試験場におけるアッサムの配合種『はつもみじ』などと同じく、純粋に紅茶になるべくして生まれた品種であるということです。
昭和46年の紅茶自由化以後、紅茶輸入量が急拡大し国内消費量が爆発的に増えていったにも関わらず、国内の紅茶品種は同時に消費が増えていった緑茶品種への改植という憂き目にあい、不遇の時代をたどることになるのです。
【 聖心の紅茶2013 茶葉】
茶葉は撚りきらないのも混ざってますが、全体的には綺麗に発酵し、コンパクトに撚られています。
ただ、茶葉一つ一つのサイズが大きいので、写真は他の紅茶と同じく5~6gなのですが非常に大きく見えます。
国内でこのように大きい茶葉に作っている所は、紅茶を作り始めたところか中国茶を意識している所がほとんどで、『裁断しているのに茶葉が大きい』と言うのは、非常に珍しい例です。
【水色】
水色は、透明な橙です。
香りは特に目立ったものもなく
香りは軽く香ばしい程度です。
どうやら、3分じゃほとんど出なかったようです。
もっと待つことにします。
長時間淹れたらどうなるでしょうか。
水色は濃い赤茶色になりました。
香りは甘くて香ばしい感じがします。
味は、軽く酸味が乗ってますが、鼻から甘くて花のような香りが抜けていきます。
推奨は10分以上でしょうかね。
そうなると抽出中の保温状態の問題ですが、保温性の高いポットと保温性の高いティーコージーと座布団が入りますね。
もしくは魔法瓶。(もしくは、『魔法瓶』)
ゆっくり待つことで得られる味わいというのが、まああるんだなって改めて確認させられます。
【茶殻】
茶殻は、開いた系です。
写真じゃわかりにくいかもしれませんが、茶殻は急須いっぱいに広がってます。
まさに『ふえるわかめ』状態。
紅茶を淹れていたというよりも『紅茶を漬けていた』というのが表現としてふさわしいかもしれません。
こういう茶殻になるのは、他は中国茶を意識したり、包種茶のような形状を目指した紅茶くらいです。
でも、この紅茶、裁断している紅茶です。
冒頭の
『この紅茶を紹介する上で2つの特徴を並べています』というのに、もう一つが書いてないやないかい!!
って思われる方がいらっしゃいますと思います。
そう、これはここまで隠しておく必要があったのです。※ないよ。
この紅茶は全国でも唯一の『女子校の管轄する茶園』だということです。
そして手にとって見てください。
不二農園さんにご興味を持たれましたらぜひご覧いただければと思います。
もしかしたら、あなたが手にとったその『聖心の紅茶』は、女子学生が摘んだ『世界で唯一の紅茶』かもしれませんよ。
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