湯煎で紅茶を淹れてみた という実験をやってみました。
お茶を淹れる時、お湯の温度というのは大切です。
その温度で、お茶からどんな成分が出るか変わるからです。
緑茶や中国茶は、温度によって変化を楽しむ飲み方をします。
紅茶は、可能な限り成分を一気に絞り出して飲みます。
これはそれが広まった地域での飲み方の文化の違いでもあります。
緑茶や中国茶は、中国茶文化圏としてその影響を受けながら広がりました。
そのため、温度や時間に違いをつけて何回もお茶を楽しむという文化になりました。
比較的水の量が豊富な地域だから、ということもありますが。
対して紅茶はヨーロッパにて広まりました。
ヨーロッパは比較的そのまま水を飲むのに適した地域が東アジアほど多くないため、一度でどうすれば紅茶を美味しく飲めるかということに力点を置いたものと思われます。
そういう、食文化の違いが、こういう淹れ方に対する考え方の違いを生んでいるということも言えます。
今回は、この紅茶を
・熱湯で淹れる
・煮出す
以外の方法を考えてみた内容です。
(紅茶のオーソドックスな淹れ方について参照:紅茶の入れ方|日本紅茶協会)
湯煎で紅茶を淹れてみた 事の初めはツイッター
お昼の話で、用事で外に出ながらツイッターをしていたら、フォロワーさんが紅茶の温度のツイートをしていたので、いつもどおり絡んでました。
(そういうのが大丈夫なキャラなので)
その時、「お湯はガスから下げたらその瞬間に注がないと温度が下がる」という話をしていたので、『煮出し最強でしょう』と返したところ、「理想的ですね」と言われたので、『湯気で香りが飛んでしまします。湯気を出さずに高温を維持できればいいかと』という会話になり、ふと『湯煎すればいいんじゃね?』という結論に至りました。
手順はこうです。
1:大鍋に水を入れたティーポットを入れる
↓
2:100度まで待つ
↓
3:茶葉を入れて3分以上待つ
↓
4:出来上がり
仮説では、高温で維持できるので、濃くきっちり淹れられると思います。
結果がどうなるか・・・
手順
今回は、ツイートしていた相手にちなんで、ロンドンティールームさんのセイロンブレンドを使いました。
こういうときぐらいは、安定している茶葉の方がいい。
最初に
水を注ぎます。
適量に。
このポットは600cc入りますんで、茶葉は3杯分
が・・・
なかなか温度が上がらない。
『お茶が冷めにくいので陶器のティーポットを使いましょう』
なんてよく言いますが、これが今回は裏目に出ました。
これを温めている間に、比較用の『魔法瓶で淹れる紅茶』が出来上がってしまいました。
なんてことだ・・・それでもじっくりと待ちました。
でも、どうしても93度以上上がらず、茶葉投入。
温度が気になるので、温度計はそのまま。
なんとか95度近辺まで上昇。
無事淹れる事ができました。
(温度的に無事か????)
湯煎で紅茶を淹れてみた を比較してみた
比較をするために、前の項にも書いてありますが、魔法瓶で『僕の普通のお茶』を淹れています。
写真で若干わかるくらいですが、現物は全く色目が違います。
魔法瓶でいつも通り淹れた方は濃い赤で、渋みもしっかり出てます。
対して湯煎した方は、鮮やかな赤で渋みもライトです。
紅茶を淹れるという点では、どうかと思うのですが、渋みが苦手だという人はもしかしたら、向いているかもしれません。
ただ、
ダージリンのFFとか、カングラとか紅茶の緑茶の様に、『味よりも香りを楽しむ茶葉』に向いているかもしれません。
淹れ上がるまでの『鉄の心』が必要ではありますが。
もし、湯煎でチャレンジされる方がいらっしゃいましたら、熱伝導率の良い物を使うことをおすすめします。
蓋付の鉄の小鍋あたりがいいかもしれません。
実際に、どんなものが最適かわかれば、そして、どういう条件で淹れればいいかわかれば、意外と手軽な淹れ方がわかるかもしれませんね。
でも、『魔法瓶最高』である事実は変わりませんけどねw
湯煎抽出、支配人様と同じ発想で、ダージリンで何度か
試みたことあります。沸騰したハリオのポットを
火からおろして茶葉を投入して湯煎にかける、という
手順だったと思います。支配人様が書かれているように
なぜか予想とは違い色、香りとも薄めに出る印象で、
長続きしませんでした。
SECRET: 0
PASS:
お久しぶりです。はっちんです。
魔法瓶抽出はこれから一般的に
なるかもしれません。
象印のアメリカサイトに
SM-CTE35という商品が掲載されています。
今後、お洒落な淹れ方として浸透するかも。。。
ちなみに日本ではデットストックとして
昭和の魔法瓶抽出の茶器が売られていますよ。
それでは良いお年を。