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和紅茶がまずい と思う人に知ってほしい和紅茶をおいしく飲む話

投稿日:2021年10月27日

和紅茶がまずい という体験をしたことありませんか?

  • 香りがぜんぜんない
  • 香りが紅茶らしくない
  • 草の煮汁を飲んでいるようだ
  • 色が紅茶に見えない
  • 飲むとイガイガする

ただ紅茶を飲んでいるだけなのに、なぜその様に思ってしまうのでしょうか。
多くの場合は、「自分が思い描く紅茶との認識のズレ」から起こってしまいます。
例えば、ラーメン屋で醤油ラーメンを頼んだのに、パスタが出てくるとびっくりしますよね?
(同じ麺類だからいいかぁ、って言って食うかもしれませんが)
和紅茶を飲むと多くの場合、そのようなズレを感じてしまうのです。

では、自分自身の「紅茶のイメージ」とは何でしょうか、いくつかリストアップしてみましょう。

  • ペットボトルの紅茶の味
  • スーパーやコンビニで買えるティーバッグの味
  • 色んな所にある紅茶専門店の紅茶の味
  • 紅茶好きの知り合いが飲ませてくれた海外の有名なブランドの紅茶の味

多くの日本人が抱く紅茶のイメージはこのようなものではありませんでしょうか。
これらは、「今の日本人が手に届く紅茶のイメージ」ということなのです。

紅茶が日本になかった江戸時代、ヨーロッパの中国貿易の流れでやってきた初期の紅茶を飲んだ人が、意訳すると
「色が黒くてあんまり良いお茶じゃない。外国の品だから、このお茶はいろんな本で紹介してるので詳しく書きません」(青湾茶話1756年:大枝流芳)
と紹介しています。

当時の紅茶は今の紅茶とは違いますが、日本で飲まれていた抹茶や今とは違う製法のお茶や1736年に発明された今につながる煎茶「青製煎茶製法」のお茶と比べると、まるで違う味や香りのものとなるため、形容し難いものがあったのかもしれません。
(お茶の歴史を軽く知りたい方は、『伊藤園さんのサイト』を見てみましょう。)

この様に、紅茶は昔から美味しいと認識されていたわけではなく、結局はそのときの好みや習慣や記憶認識、そして価値基準に左右される事が多いのです。
実際、中国から輸入されたお茶は、緑茶・紅茶ともに貴族の自慢のネタにされ、初期は飲む時に緑茶と紅茶を混ぜて、同じく中国から輸入された茶器で飲んでいたそうです。
味は二の次だったかもしれませんね。

日本の紅茶づくりは作り手や飲み手が協力しあって、何十年もかけて改良を積み重ねていっています。
今の食生活や紅茶のイメージに、どんどん近づけていったり、更に良くなったりしているのです。
なので、たまたま飲んだ和紅茶がおいしくないから全部だめだと考えるのではなく、よく探すと、今の自身の食生活の基準でも美味しい和紅茶は見つかるかもしれないのです。

和紅茶が口に合わずまずいと思ってしまったとしたら、全ての和紅茶がだめと考える前に、もう一度自分の味覚に合う和紅茶を探してみるのも面白いかもしれません。

和紅茶はいろんな味があります。
ここから、和紅茶の事を知りながら、どの様に「自分に合う和紅茶を見つけられるか」を考えていきましょう。

【和紅茶、国産紅茶とは一体なにか】

和紅茶がまずい は和紅茶を知ることから始めよう

はじめに

日本の多くの人たちは、「日本で紅茶が作られているの?」と疑問に思われているかもしれません。
紅茶は、生産地のインドやスリランカのイメージや、アフタヌーンティーに代表される紅茶文化のあるイギリスのような、海外のものと思われています。
実際、紅茶の始まりは、中国からヨーロッパに輸出されたお茶全般に由来しますし、イギリスは自国での膨大な紅茶消費量を賄うために植民地で紅茶栽培を行い銀の流出を防ごうとしたという歴史的経緯もあります。
(大英帝国は、紅茶の帝国と言っても差し支えないくらいでしょう。)

ここらへんを深堀りすると、イギリスと清の間で起こったアヘン戦争の一因にもなってるので、興味のある方は世界史の勉強をおすすめします。

そもそも当時、日本で紅茶を作っていなかった経緯もあり、輸入品だったというイメージが強く根付いています。

転機になったのは、明治維新でした。
明治政府は、主力輸出品として、欧米で好まれて消費されているお茶の生産に力を入れました。
日本では緑茶が作られていましたので、それも輸出されました。
(緑茶の輸出については、幕末の豪商大浦慶からそれに続く静岡からの緑茶輸出の歴史を御覧ください)

ただ、欧米の消費のメインは紅茶でした。
大久保利通が欧米視察で紅茶の普及度合いを知り、日本でも製造して輸出しようと試みました。
初めに中国から茶師を招いて紅茶の製造を試みました。
続いて、旧幕臣多田元吉を採用しインドに派遣。そこで当時の英国式の紅茶づくりを持ち帰らせ、紅茶の製造を各地で始めました。
その紅茶製造を教える場所を「紅茶伝習所」というのですが、ざっくりとした内容につきましては、弊サイトの紅茶の歴史をご覧ください。
京都紅茶道部:お茶は日本の主力産業だった

そこから始まり、第二次大戦を挟んで、1971年、昭和46年の紅茶輸入自由化をもって、日本では大規模な紅茶生産は終焉を迎えてしまいました。
大体、この期間は100年ぐらいでした。

1971年以降、年間2000t前後生産されていた紅茶向きの品種の茶の木は軒並み引き抜かれ、その時から国内消費量が伸びていた緑茶品種「やぶきた」に植え替えられました。
ここから、国内産紅茶の消滅に合わせて緑茶の消費が増加していきました。
結果、紅茶の生産は、全国数軒の茶農家が、自分たちの茶園を維持する程度まで激減しました。
この時の日本の紅茶の総生産量は1tを切っていたと言われています。

それから十数年、日本で紅茶を作っていたという事が忘れ去られつつあった平成元年頃、過去に紅茶生産の教習を受けたことのある茶農家さん達が少しづつ紅茶の生産を増やす試みをしていきました。
現在につながる和紅茶や国産紅茶は、平成元年ぐらいから再開をし始めた農家さん達から再び広まっていったものとなります。

和紅茶、国産紅茶とは

和紅茶というのは、日本で育てられたお茶の木から摘んだ葉を「紅茶の製法」で作られたお茶のことをいいます。
なので、基本的には、日本の紅茶・和紅茶も海外の紅茶も、同じような作り方で作られています。

紅茶は農作物ですので、茶の木が育つ環境やお茶を製造する環境や条件で左右されます。
例えば、同じ紅茶生産地である中国とインドやスリランカでは紅茶が違います。
更に、同じ国内生産と言っても、インドではアッサムとダージリンとカングラではまるで違いますし、スリランカではその違いが「七大産地」と分けられるほど違います。
細かく言えば、同じ産地でも、茶園によって味が変わってきます。

海外でもある程度のばらつきがあります。

日本の場合は、紅茶生産の地域特性はほぼ存在せず、同じ地域でも茶の木の育て方が違えば、何十種類もの品種を育てたり、例えば近所の茶園が片方は台湾式で、もう片方がスリランカ式ということも普通に有りえます。
同じ地域なのに、真反対の性格の紅茶が仕上がってるということがよくあるのが、今の日本の紅茶の現状です。

それも含めて「日本で茶の木を育てて、紅茶として製茶している」お茶を、和紅茶ないし国産紅茶と呼んでいます。

日本で作ってる紅茶の現状について

1971年の紅茶の自由化以降、一度は消滅しかけた日本産の紅茶ですが、この十数年で生産農家が10倍に追いつくほど生産件数を増やしています。
ほぼ全ての農家が、緑茶を主力として生産しながら紅茶を作っているため、1軒あたりの生産量は多くて数百キロですので、全国で数百トンぐらいまで回復していると見込まれています。
(参考:紅茶の会・地紅茶 / Locally-Grown Teaより)

和紅茶・国産紅茶の生産量や軒数については、現在公的な調査がありません。
民間コミュニティ「全国地紅茶サミット世話人会」のみなさんの継続的な調査により明らかになっています。

このデータに関しては、毎年開催されている和紅茶・国産紅茶の全国イベント「地紅茶サミット」の開催前後に公開されています。
毎年どこかで開催されています。
2021年現在では鹿児島県南九州市で予定されていましたが、開催としては2022年に延期になりました。
(参照:第20回全国地紅茶サミットin南九州市
ただ、今年は今年に出来ることをするかもしれないということらしいので、ご興味のある方はぜひチェックしてみて下さい。

【和紅茶の味とはなにか】

和紅茶の味を知り 和紅茶がまずい という感想から抜け出そう

和紅茶がまずい からの和紅茶を楽しむ生活のために味の種類を知りましょう

和紅茶を楽しむためには、和紅茶の味や香りを知ることが大切です。
味や香りは、なんの情報もない状態では人間の味覚である「塩味・甘味・酸味・苦味・うま味」でしか判断することが出来ません。
これは、味や香りの記憶のない赤ちゃんの感じ方と同じになります。

味や香りを楽しむときは、「5つの味覚」と「味や香りの記憶による楽しい体験思い出す事」によってなされます。
和紅茶の味を感じる事と、感じた味が持つ記憶がリンクすることで「和紅茶を楽しむ」という行動に繋がります。

昨今「食育」ということが言われていますが、口にするということだけでなくて、口にした時の記憶も取り込んでいこうという試みになりますので、和紅茶の味を楽しむ土壌には、食育という体験が必要になってくるかもしれません。

和紅茶の味を楽しむというのは、「自分にとって和紅茶を飲む時間や感じている味香りが、楽しいものである」ということになります。
そのためには、味や香り感じることとと同時に、味や香りの楽しい記憶というものが必要となってきます。

もし、楽しい事とリンクさせにくいのであれば、感じた味や香りが今まで食べたり嗅いだりした物とリンクさせれれば、和紅茶を飲んでるその時が発見という楽しい経験になります。
このように、いろんな知識とつなぎ合わせる事で、和紅茶の味を追求してみましょう。

和紅茶の味の三分類と紅茶キャラクターホイール

和紅茶の味について、和紅茶・国産紅茶専門店の第一人者である佐賀県の和紅茶専門店「紅葉(くれは)」さんが、味についての三分類を提唱をしてくださってます。

滋納(じな):うま味を引き出すような仕上がり
清廉(せいれん):すっきりした香り
望蘭(ぼうらん):海外紅茶に近い味わい

(参照:和紅茶専門店紅葉~くれは~:和紅茶の分類と美味しい淹れ方より)

それと合わせて、味や香りの客観性を持たせるために、三井農林さんの「紅茶キャラクターホイール」を使い、言語化を行うと、他の人に説明がしやすくなります。

(参照:三井農林・紅茶の美味しさを多くの人と共有するツール「紅茶キャラクターホイール」を開発

前項で「和紅茶の味や香りを、いろんな知識とつなぎ合わせる事で、和紅茶の味を追求してみましょう。」と書きました。
三分類と紅茶キャラクターホイールは、そのつなぎ合わせの役に立ちます。

なにも参考資料もない状態で、直感と記憶のみに頼って考えてもなかなか思うい浮かぶものではありません。
このような自分でも理解しやすくて当てはめやすい資料を手元に置くことで、ぐっと味や香りの特定をしやすくなります。

さらに、先にこのような味と香りの記憶を知っておくことで、他のことにも役に立ちます。
紅茶だけではなく、他の事にも使え、楽しい生活が拡大されることでしょう。

和紅茶、国産紅茶にはいろんな味がある

三分類と紅茶キャラクターホイールを活用した確認の仕方として、

1:飲んで紅茶キャラクターホイールでどんな味や香りがするか、客観的に感じる
2:客観的に感じた味や香りをまとめて三分類のどれになるかまとめる

という感じの事を行います。
それにより、「和紅茶の味」というぼんやりとした大枠のものから、「この和紅茶の味」というそのお茶そのものの個性の特定につなぐことが出来ます。

具体的な使い方として、過去に記事を書きましたのでご参考にしていただければありがたいです。
(参照:京都紅茶道部支配人室・紅茶キャラクターホイール で味の仕分けをしませんか?

この様に味や香りの仕分けをすることで、和紅茶の特徴の記憶や記録がしやすくなります。
和紅茶ごとの特徴を知っておくことは、自分自身にあった和紅茶探しに大変役に立ちますので、ぜひお試し下さい。

【自分の味の好みを知って、 和紅茶がまずい という感想から抜け出そう】

和紅茶を知って、和紅茶を楽しもう

自分の味の好みを知ろう

続いて、 和紅茶がまずい とならないための美味しい和紅茶の見つけ方として、自分自身の味の好みを知る事が大切です。
他の人が感じた美味しさが必ずしも自分にとって美味しいものであるということは限らないからです。

それゆえ、人の好みは人それぞれ、と言われます。
他の人の意見に左右されない自分自身が楽しい・心地いいと感じる美味しさを見つける為に、自分の味の好みを知る所から始めましょう。

今の自分の食生活を調べてみる

「自分の味の好みってなんだろう」
このような疑問を持たれる方が多くいるでしょう。

口にしたその時は、美味しいか不味いかはわかっても、ではそれがどのような条件で自分の中で判断されているのか気にする人が多くないからです。
ですが、食べ物を美味しい不味いを判断するということは、そのための基準があるということです。
ただ単に直感で決められているものではありません。

その判断基準を探す事で、自分自身の美味しさの尺度がはっきりさせることができ、より美味しいものを集めやすく出来る環境をつくれます。
その判断基準を調べる際に以下の事をまず考えてみて下さい。

  • 自分がどんなものを日頃食べているか
  • 自分が意識せずに購入する食べ物や飲み物はどのようなものが多いか
  • 自分が料理した時に使う食材はどのようなものが多いか
  • 料理の味付けはどのようなものが多いか
  • 作る料理や外食時に頼む料理はどのようなものが多いか

この他にも、自分が口にするもの全てをメモしていってもいいでしょう。

ただしそのときは、あくまでも無意識に無選択に手にとったり口にしたりしたものをメモして下さい。

他の人の意見に影響されたり、メディア等で何度も取り上げられていた物を書くと、そこに、自分以外の別の基準が入り込んでしまいます。
それは、自分自身の判断基準ではなく、経験としての材料に過ぎないのです。

この様に、自分の普段の食生活をメモしていくことで、自分の味の傾向というのがわかるようになります。
この味の傾向は「継続できる自分の味の好み」ということになるのです。

紅茶と食のマッチングで 和紅茶がまずい から脱却しよう

自分の味の好みを特定できたら、次は和紅茶と食べ物のマッチングをしましょう。

和紅茶・紅茶だけをそのまま飲むということは、普通の人はそう多くないでしょう。
大体は、何かを食べている時に一緒に飲むということになります。

その代表例として、お菓子と一緒に食べるということです。
それを突き詰めて行くと、アフタヌーンティーとかお茶会での添え合わせなどになります。

食べ物は、必然的に、自分がすきな食べ物になります。
お菓子にしても、料理にしても、食べ物は自分が好きな味のものを用意するでしょう。

その自分の好きな味の料理に合わせる和紅茶が、食べ物の味とマッチしている、もしくは味を更に引き立てる、そのような紅茶になることが大切です。

食べ物と和紅茶のマッチングに関しては、

  • 数多く試してみる
  • 味の傾向を合わせる
  • あえてリセット効果の高い和紅茶を選ぶ

など方法は様々です。
自分自身が食べ物と和紅茶を合わせている時に得たい結果に合わせてマッチングしてみましょう。

私は、以下の2つの傾向を好みます。

  • 紅茶で食べ物の味をリセットする
  • 紅茶で味の余韻に香りをプラスする

前者は、食べ物の美味しさをひたすらに追求したい時に合わせます。
後者は、一度口に入れたものの余韻を時間をかけて楽しみたい時に合わせます。

この様に、自分の食生活にどの様に用いたいかというゴールを決めながら、和紅茶と食べ物のマッチングに取り組んでみて下さい。

【和紅茶の味と自分の味の好みのマッチングで】

和紅茶とのマッチングは楽しい

和紅茶の味の三分類から考える食とのマッチング

前にご紹介しました和紅茶の味の三分類

  • 滋納
  • 清廉
  • 望蘭

から、それらがどのようなタイプの食べ物が合うかご紹介します。
これは「無理なく合わせられる傾向」という程度で認識いただければありがたいです。
この合わせ方が絶対でもありませんし、自分の楽しみ方やお茶の時間の過ごし方によっては、さらに最適な方法が見つかります。

一つの傾向に合わせた基準として捉えて下さい。

この三分類に合わせて考えますと、

  • 滋納→煎餅などの和風の焼き菓子、饅頭など日常の和菓子など
  • 清廉→酸味が強くない果物、ドライフルーツ、上生菓子など
  • 望蘭→洋菓子、クリームや油が多い目の濃い味付けのものなど

が合いやすいです。
実際に個別の和紅茶がどの食べ物に合うかというのは、実食してみて確認してみましょう。
いろんな種類の和紅茶を並べて確認してみるのも楽しいです。

和紅茶と食べ物のマッチング例

ここでは、先に紹介したお菓子ではなく、食べ物・料理とのマッチング例をご紹介します。
先程の合わせやすいお菓子の傾向から、実際に料理と合わせると良くなる組み合わせを三分類に沿ってご紹介します。

滋納の系統の和紅茶は、和食などと合わせやすいです。
和食とかくと、ご飯とお味噌汁と和食のおかずを用意する、と思い浮かべるかもしれませんが、極端な話を言えば、出汁や醤油や味噌を使う料理は大体合います。
食べてる最中の口直しに用意してもいいですし、食後のお茶として使っていただいても構いません。

これは、風味が番茶やほうじ茶などに近い事があげられます。
渋みが強かったり、香りが際立っていたりすると、和食が持つ味わいや風味の余韻と喧嘩をしてしまいます。
それを穏やかにまとめて、じっくりと落ち着けるという意味で、和食に滋納の系統の和紅茶がよく合います。

清廉の系統の和紅茶には、少し油っぽいものなどと合わせやすいです。
清廉の爽やかな風味や渋さが、中華料理などの油の強い食べ物をさらりと流し、口の中や胃の中をリセットしてくれます。
ただ、合わせる際はやや薄めに淹れる事をおすすめします。濃いと割と激しく喧嘩し合います。

これは、「油っぽいものは烏龍茶に合わせるといい」という考え方に基づきます。
烏龍茶と言うと、サントリーの烏龍茶を思い浮かべるでしょう。
やや渋くて味が香ばしいけど、サラリと後に残らない、そういうお茶です。
清廉の系統の和紅茶はそういうお茶が多く、飲んでるときは非常に個性が強いのですが、香りだけ残してスッと流れていきます。
油を多く使うような口の中に膜を張るような料理と合わせると非常によく合います。

望蘭の系統の和紅茶には、ソースを使った味の濃い紅茶などと合わせやすいです。
ただし、これは食後の紅茶として使う事をおすすめします。
そもそも、味の濃い料理は量が多くないので、料理の味そのものをじっくり楽しむ傾向にあります。
そこに同じく味の濃い望蘭の系統の和紅茶を持ち込むと、味が混乱します。

これは、食後の飲み物としてコーヒーや従来の海外の紅茶を用いるのに考え方が近いです。
デザートまで全部終わって、長い食事の時間や情報量の多い料理から、じっくりと帰る状態に戻していく為に使います。
望蘭の系統の紅茶はミルクティーにも合うものが多いので、デザートの飲み物としても使うことが出来ます。

この様に各々の和紅茶の個性と食べ物の特徴を合わせながら、食事の時間を楽しいものにしてみてください。

和紅茶がまずい から卒業する自分の好みの和紅茶の探し方

以上のことから、和紅茶の味の系統を探すこと、和紅茶をどの様に使うかをご紹介しました。

次は、自分の好みに合う和紅茶を探しましょう。

ただ単に飲んで美味しいだけの和紅茶ではありません。
自分が美味しいと感じ、自分の食生活に合い、継続的に飲むことができて、飲んでる時非常に楽しい気分になれる、そういう和紅茶です。

今までご紹介させていただいたことを一つづつ調べて体験していけば、自分にとっての一杯の和紅茶がみつかります。
それは他の人と違う和紅茶かもしれません。
ですが、自分にぴったりな和紅茶は別に他の人と同じである必要がないのです。

大切なのは、自分にぴったりな和紅茶を見つけ出して、それを継続して飲むことが出来るようにすることです。
理想は蛇口をひねれば水がでるように、いつでも日常でぴったりな和紅茶を飲めるようにすることです。
そのために、自分に合った和紅茶を探し、いつでも買えるようにし、そして自分の日常に常に置いておくことが大事になります。

自分にピッタリ合う紅茶があるということはとても幸せで贅沢なことです。
そこには、膨大なお金が必要というわけではありません。
その環境を作るために、すこし努力が必要です。

ですがそのあとは、楽しい和紅茶の生活が待ってます。
ぜひ、今まで紹介した事に注意しながら、自分の好みの和紅茶を探してみて下さい。

【 和紅茶がまずい と思わない和紅茶との付き合い方について】

和紅茶がまずい と思わないための和紅茶との付き合い方

和紅茶は全国で生産している

この記事の前半でもご紹介したとおり、今、日本全国で紅茶を作っています。
北は青森県から南は沖縄まで作っています。

全国で800軒以上の茶農家が和紅茶をつくり、そして販売しています。

和紅茶の味は茶農家によってバラバラです。
同じ地域でも、隣り合った茶農家が、真反対の特徴の紅茶を作っているということはザラにあります。
そのため、和紅茶は「同じ地域で作っているから、味も香りも似た特徴がある」とは言えないのです。

800軒以上の紅茶を作る茶農家は、全て味が違う、と思っていてもいいでしょう。

その中から自分に合う紅茶を探すのは大変ですが、ネット上に沢山情報が出てますので、それを頼りに自分の味の好みに合う傾向の紅茶を絞り込む所から始めてみましょう。

和紅茶の購入のメインは直売所と通販

和紅茶を購入するときはどうすればいいでしょうか。

近所のスーパーで気軽に和紅茶が買える環境には、まだありません。
多くの場合、紅茶を作ってる農家さんが直接置きに行ける所が、販売している場所になります。

多くの場合、以下の2つが挙げられます。

  • 農家さんの地元の直売所
  • 農家さん直営の通販サイト

日本には、農家さんから和紅茶を一気に買い上げられる大企業も無ければ、それを大量に売ることが出来る会社も無いからです。
有名紅茶メーカーや大手紅茶専門店でも、和紅茶を売るという試みをしたことがあります。
ですが、どこの会社も海外の紅茶の様に、多く仕入れて多く販売し続けることは出来ませんでした。

理由としては、次の理由が挙げられます。

  • 紅茶の卸価格と小売店での販売価格が釣り合わない
  • 一つの農家でトン単位で紅茶を作れる所が数少ない

現在、和紅茶・国産紅茶を販売できている会社は、販売が見える範囲での仕入れを行っております。
それは、海外の紅茶の量には遠く及びません。

そのため、和紅茶は農家さんが直接販売する事がまだまだ必要とされているのです。
農家直売に近いかたちが、消費者が購入しやすい価格であるという現状だからです。

その中で、国産紅茶専門店や仲介されている企業や個人事業主は、いかに農家さんの直販以外のチャンネルを開拓するかということに腐心しています。
これが成功すれば、和紅茶・国産紅茶はもっと幅広く購入できるようになるでしょう。

和紅茶がまずい からの和紅茶を探す最初の一歩は、自分の地元の紅茶を探すことから

農家さんの直接販売に近いかたちでの販売頼みの和紅茶の流通ですが、買う側としたらどの様に見つけて買うべきなのでしょうか。

一番早い方法としては、自分の住んでいる地域の直売所や道の駅で探すことです。
地域の直売所や道の駅は、生産農家さんが自分たちで作った作物を直接持ち込んで販売しております。
置ける量が限られますので、基本少量生産である和紅茶は置きやすい商品になります。

農家さんとしても、和紅茶は常に売れる商品ではないので、多くの在庫を抱えていたくはありません。
作れれば可能な限り早く売って、緑茶や次の紅茶を作るためのスペースを作りたいのです。
なので、10kg前後作って、個包装して、直売所に置きに行くという農家さんが非常に多いのです。

そういう直売所では、どこのコミュニティにも属さず一人で品質を追求し続けている茶農家さんも見かけます。
普通に紅茶専門店でトップに置かれているようなそういう品質の和紅茶もみかけるのです。

道の駅や直売所の紅茶だからと言って見過ごすことは出来ません。
さらに、イベントや通販を探すよりも簡単に見つけられます。

そのため、最初に和紅茶を探すなら、自分の住んでいる所から近い直売所や道の駅に行ってみて下さい。

美味しい和紅茶を沢山飲んで、 和紅茶がまずい から卒業しましょう

約10年ぐらい前、和紅茶の生産者も今よりもずっと少なかった頃、海外の紅茶に負けない品質の紅茶を探すのは非常に難しかったです。
このブログでも何回も取り上げさせていただきましたが、私と和紅茶・国産紅茶の初めての出会いは、2010年に静岡で開催された世界お茶まつりでした。
そこで日本でも紅茶を作っている事を知り、わずかではありますが購入して、持って返って手持ちの海外の紅茶と飲み比べをして、その品質を確認しました。

そこから、可能な限り、日本中の紅茶を検索して購入していきました。
もちろん、その中には、海外の紅茶に遠くおよばないもの、そして紅茶と言うには味や香りが追いついていないものも多くありました。

ですが、そのような経験を積み重ねていき、何年もいろんな和紅茶・国産紅茶を買い集めて飲んでいくと、だんだん紅茶が変わっていくのを体験することが出来ました。
農家さんとも直接連絡を取るようになり、紅茶の研修をしている所を伝えたり、たまには試飲をさせていただき次の紅茶づくりの役に立つようフィードバックをさせていただきました。
このようなことの繰り返しで、現在ではかなり多くの紅茶の品質が向上し、より沢山の人達が「和紅茶が美味しい」と喜んでいただけるようになりました。

その中でもやはり、飲んだ和紅茶が口にあわず、和紅茶に悪い印象を持ってしまう人が多くいます。
タイトルでは「和紅茶がまずいから卒業しましょう」なんて大それた事を書きましたが、和紅茶に悪い印象を持ってしまった方に対して、再度、和紅茶の方に向いていただき、もう1杯だけ口にしていただける機会を作ってもらえればと願ってます。

そのために、自分自身の味覚を知っていただき、そして多くの和紅茶の情報から、自分の好みに合ったものを選んでいただき、口にしていただきたいと思います。

先にも書きましたが、現在の和紅茶は、農家の種類だけ味があります。
800種類以上飲むのは難しいですが、世の中には何百軒もの和紅茶を飲み続けて情報としてアップしてくれている人もいます。
私の京都紅茶道部も、数百とまで行きませんが少しでも多くの紅茶の情報をご紹介させていただいております。

一度、和紅茶から離れてしまった方も、もう一度、その手にとって口にしてくださいますようよろしくおねがいします。

今の和紅茶・国産紅茶は、その「まずい」という印象から大きく転換出来るものが数多く登場しています。
そのようなものを活用していただき、更に豊かで広い紅茶生活のネタにしていただければと願ってやみません。
楽しいティータイムを

-お茶, 紅茶

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