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和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)を国産紅茶専門家が試飲してみた

投稿日:2022年4月5日

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)を試飲してみました。

新ブランド誕生、国産茶葉を100%使用した日本生まれの紅茶『和紅茶』4月5日より新発売

販売前から2ヶ月ぐらいにわたり、アサヒ飲料から販売されるとツイッターで紹介されていました。

実際、販売前に知名度を上げておいて、当日にコンビニやスーパーなどの量販店で一気に売り出すのだろうという感じでした。

そのため、ずっとキーワードを設定して、追いかけていました。
今回は、アサヒ飲料さんが、かなり力をいれて広告宣伝をしているな、と感じました。

ただ、テレビCMが出てたかは見ていないのでわかりません。

ですが、いままで和紅茶や国産茶葉を使った茶系飲料で、お茶として良いものは多くありませんでした。
たまに良さげなものがあっても、マーケティング上、小規模販売で徹しているため広がりませんでした。

今回の和紅茶がどのくらい、そして何ヶ月店頭で売られ続けるかという点を注目したいと思います。

とりあえず、今日は試飲して味を見てみます。

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)について

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)のパッケージ

この商品は、大手飲料メーカーアサヒ飲料が販売した新製品です。

鹿児島県産の和紅茶を使い作った無糖紅茶飲料です。

味は、「茶師十段(茶審査技術十段(最高位))」の六代目・東 源兵衛(ひがし げんべい)氏監修のもと作られたということです。

煎茶のプロフェッショナルがどのような紅茶に仕上げてきているか楽しみです。

この国産紅茶が、どの様な紅茶になったか確認してみましょう。

アサヒ飲料和紅茶無糖ストレートの水色・味・香り

今回のテイスティングは、常温とホットと両面から確認してみました。

常温はいわゆるアイスティーの状態です。
これは、お店で買って外で飲むことを想定しています。

ホットは現状あり得ない状態を想定しています。
この容器のまま、冬に持ち越すことは無いと思っています。
ですが、そのような変化をするかというのを確認してみます。

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)の茶液

アイスで試飲

常温で飲んでみます。

水色は、暗めの赤茶色です。透明です。

香りは、清涼感のある、柑橘系の香りがします。
レモンとかライムとか若いオレンジとか、そういう感じの香りです。

味は、基本的に、口には先程の柑橘系のような香りが広がります。

軽くじんわりとした渋さと、かすかな香ばしさを感じます。
やや紅茶飲料で見られる「加えられたような甘さ」を感じます。

飲み込んでからの戻り香が、わらや落ち葉のようなドライな香りがします。

ホットで試飲

湯煎で60度まで温めました。

水色は、アイスと同じ暗めの赤茶色です。

香りは、温めたらまず最初にごぼうの香りが立ち上ります。
それが一瞬で消えると、先程の柑橘系の香りが残ります。
そこからは、終始柑橘系の香りが主体となりました。

味は、柑橘系の香りの印象に引っ張られます。

香りが消えてから、じんわりと滋味が残ります。

ホットにすると、渋さや香ばしさがなくなりました。

アイス向きってことですかね。

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)のを飲んだ印象

「いわゆる和紅茶」と言われる滋納系の和紅茶を中心に作ったと思われます。

材料の中に茶葉の量をティーポットで入れるような量にするとエグみや酸味が出てきそうな気配がします。
そのため、クリームダウン対策も兼ねて、少し茶葉の量を少なめに設定していると思われます。

香料が入ってるということを差し引いても他の種類の和紅茶も入ってます。

2~3割ぐらい、清廉系の紅茶も含まれてるかもしれません。
渋みを出す程度の混ぜ具合だと思います。

ミルクティーに合う望蘭系の紅茶は入っていないと思います。

これは推察ですが、滋納系7~8割、清廉系の2~3割混ぜて、少し薄めに淹れて、柑橘系の香料を少し足したような感じだと思います。

正解は、メーカーさんしかわかりませんので、あくまでも推測です。

追伸

飲んで1時間ぐらい経った後ですが、「いわゆる和紅茶」に見られる、喉へのイガイガ感が少し出てきました。

もしかすると、この点はマイナス評価につながるかもしれません。

ただ、「1時間も経ったあとのことなんぞ知らんわ」ということでしたら、そういうことなのでしょう。

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)の飲み方の提案

この 和紅茶 は、 アイスで水分補給のように飲むことをおすすめします。

紅茶の人気の味や香りとして、アールグレイがあります。
アールグレイは、ベルガモットなど柑橘系の香りを着けた紅茶です。

このアサヒ飲料和紅茶無糖ストレートは、他のアールグレイのような主張を抑えています。
それでも、ほのかに多くの人が好むアールグレイの香りに寄せていあす。

ペットボトルということで、ターゲットは紅茶に詳しい人ではありません。
アールグレイが好きで、ホットではきついけどアイスでぐいぐい飲んでくれるようなライト層です。

販売が4/5ではありますが、6月までにかけて、知名度と味の印象の確率を狙っていると思われます。

実は、よく冷えたアイスティーとほのかに香る柑橘系の香りは、非常に相性が良いのです。
今回の和紅茶の狙いは、夏に売れることではないかと思います。

そういう点からも、よく冷えたアイスで水分補給のように飲むことをおすすめします。

最後に

今回は、大手飲料メーカーが和紅茶を作ったということで、可能な限り早く試飲をしてみました。

正直、過去にいろんな和紅茶もしくは国産茶葉を使った緑茶以外の飲み物が販売されてきました。
ですが、どれも定着はせず、店舗で見ることはなくなりました。

実際、売っていても自社自販機もしくはネットで限定販売程度です。

そして、この紅茶もそのような状態になってしまうのでしょうか。
和紅茶を10年以上飲んでるものとして、これは「和紅茶」としての特徴よりも「柑橘系香る茶系飲料」という枠内のものでした。

今までのものよりも一般向きですが、定着するかは微妙です。
そして、和紅茶としては至らず、という点が私の感想でした。

ただ、無糖系飲料としては良いのではないでしょうか。
喉越しも爽やかなので、さすがメーカーだなと言う感じでした。

これを期に、和紅茶について詳しく知りたい方は、この試飲記事と合わせて、こちらもご覧ください。
和紅茶とはなにか|京都紅茶道部支配人室

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)をお求めになりたいと思いましたら、ぜひ下記サイトを御覧ください。

あと、2022年11月30日までキャンペーン中だそうです。
こちらもお忘れなく。
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【2022年9月13日リニューアル】和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)リニューアルについて

リニューアル前と同じく、最高位茶師である「茶師十段」六代目・東 源兵衛(ひがし げんべい)氏監修の下、作られました。

パッケージのリニューアルで、中身は変化ないそうですが、この5ヶ月、半年の間に、どのくらい変わったのか、確認をしてみたいと思います。

ニュースリリース:鹿児島県産一番茶を100%使用した「和紅茶」第2弾商品 https://www.asahiinryo.co.jp/company/newsrelease/2022/pick_0824.html

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)の水色・味・香り

今回のテイスティングも、常温とホットと両面から確認してみました。

常温はいわゆるアイスティーの状態です。
これは、お店で買って外で飲むことを想定しています。

ホットは現状あり得ない状態を想定しています。
この容器のまま、冬に持ち越すことは無いと思っています。
ですが、そのような変化をするかというのを確認してみます。

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)ボトル

アイスで試飲

常温で飲んでみます。

水色は、やや茶色寄りの赤茶色です。

香りは、薄く、柑橘系の香りが感じます。
前回と同じような、アールグレイを意識したような感じです。

味は、ほんのりと甘さを感じます。イガイガ感を感じず、するっと飲み込めます。
後を追って、ふんわりと柑橘系の香りを感じます。

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)カップ

ホットで試飲

ホットで飲んでみます。

水色は、やや茶色寄りの赤茶色です。常温と同じです。

香りは、柑橘系の香りが感じます。
柑橘系の香りと、柑橘系を思わせるような渋さがはっきりと顔を出してます。

味は、ドライな風味が一瞬してから、柑橘系の香りと渋さが広がります。
やはり、狙いはアールグレイと言う感じでしょうか。

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)リニューアルのを飲んだ印象

前回と同じく、「いわゆる和紅茶」と言われる滋納系の和紅茶を中心に作ったと思われます。

リニューアルといいますが、大筋はずらしていないでしょう。
そのなかでも、少し感じていたイガイガ感をなくすという工夫をされてのではないかと感じます。

ホットにしても、アイスにしてもバランスよく飲めます。
お茶単体として飲む分には、非常によく出来上がった紅茶だと感じました。

ただ、ニュースリリースには、「評価いただいた味わいはそのままにパッケージをリニューアルして発売します。」と書いてあるので、もしかすると僕が感じてる「すっきり感」は、気のせいかもしれません。

和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)リニューアルの飲み方の提案

リニューアル前は、「アイスで水分補給のように飲むことをおすすめします。」と書きました。

リニューアル後も同じく、「アイスで水分補給のように飲むことをおすすめします。」という感想です。
更に飲みやすくなったので、更に水分補給向きでしょう。

紅茶飲料で、コクや香りや渋さが強くて、ゴクゴクと水のように飲めるものは多くありません。
更に糖分がはいってると日本人として躊躇します。

ですが、柑橘系の香りがその躊躇をなくしてくれます。
爽やかなので、発売9月13日以降の残暑に対して、なかなか頼もしい相棒となるでしょう。

最後に~和紅茶無糖ストレート(アサヒ飲料)リニューアルについて~

パッケージの変更がどこなのか、と思ってみたら、右上の「New」が「香り立つ」に変わってました。

意外と、気がつかないかもしれません。
ずっと同じコンディションの茶葉を仕入れているとは思わないので、半年ぐらい経って、少し風味が変わってるかもしれません。

ですが、最初の感想「柑橘系の香り、加えられたような甘さ、戻り香が、わらや落ち葉のようなドライな香り」から、リニューアル後の感想「ドライな風味が一瞬してから、柑橘系の香りと渋さが広がる」という点で、すこし変わったのではないかと感じました。

味香りにつきましては、人それぞれ感じるところがあると思います。
多くの人が、実際に飲んでみて、どのような味や香りを嗅ぎ取れるか、試してもらえればと思います。
リニューアル後は、すっとしていい感じです。

-お茶, 紅茶

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