ペットボトルと茶葉からいれるお茶 の違いを考えたことがありますか?
ペットボトルのお茶も、茶葉から淹れるお茶も、同じ「お茶」です。
茶葉から淹れるお茶は、「急須で淹れるお茶」とも言われますね。
お茶業界では、「日本人はお茶離れが進んでいる。日本人が急須でお茶を淹れずに、ペットボトルで飲むようになったからだ」と言われています。
ですが、ペットボトルのお茶も「茶葉から」淹れてます。
工場でお茶を淹れるか、自分でお茶を淹れるかの違いくらいです。
ですが、この「自分か工場か」が大変大きな違いになります。
今回は、同じお茶だけど違いがある ペットボトルと茶葉からいれるお茶 の違いを考えてみましょう。
ペットボトルと茶葉からいれるお茶 の違いを考える
(この記事を書いていた時は)もう六月が迫り、暑い季節がやってきました。
如何お過ごしでしょうか。
この季節になりますと、冷たい飲み物をよく飲むと思われます。
ただ、気になるたびに、自動販売機を押すのも少し考えてみませんか。
それが自分の『ティーライフ』にマッチしているのか、立ち止まって考えてみるのもいいかもしれません。
今回はスタイルではなく、客観的に見られる3つの点で比較してみたいと思います。
①品質
②価格
③手間
感情を抜きにした比較をしていきたいと思います。
ペットボトルと茶葉からいれるお茶 を見比べてみよう
①品質について見る
品質は、時期でも違うし、産地でも違います。
ただ、それを思ってちゃどうしようもないんで、一般論で。
まず、ペットボトルは、基本新茶を使いません。
単価の安い2番茶以降を使います。
1kgあたり300円ぐらいです。
食物との兼ね合い上、甘いお茶よりも渋めで軽いお茶が好まれるからです。
そのめんで考えると、必ずしも最高品質である必要がないわけです。
自分で淹れるお茶になりますと、ペットボトル用よりも必然的に品質はよくなります。
スーパーで買っても、「多少」良くなります。
100g498円とか売ってますが、お茶ずきの方でしたら、100g1000円からでしょう。
しかも、無農薬有機栽培と自分で選択する幅も広がります。
ペットボトルは、荒茶を使う場合が多いのですが、自分で入れる場合は選別したお茶を使うことになります。
淹れる技術にもよるかもしれませんが、味香りは高く味は深くなります。
個人的には、1煎目は携帯用ボトルに向いてないと思ってます。
甘さが時間の経過で劣化する恐れがあるからです。
なので、2煎目以降を使います。
夏場なんかは、少し濃い目に淹れて、ボトルにお茶の量と同じ氷を淹れて冷茶にします。
②価格についてみる
価格は、ペットボトルは100~150円です。
家で入れてくると、茶葉代が安くて25円、高くて50円です。光熱費を加えても30~55円以下で500ml淹れられます。
価格差は45~125円です。
③手間についてみる
手間は、ペットボトルは飲みたい時に飲めるというのがあります。
しかも常に携帯している必要はないので、手軽です。
一方家から持ってくると最低350mlボトル最高2リットルボトルを携帯することになります。
飲みきっても持ち帰らないといけなくなります。
ペットボトルと茶葉からいれるお茶 そして人が選択するのは
消費者がお茶を飲むという選択をする際、お金よりも手間を選択する傾向にあると思います。
『いつでもどこでも最高のお茶を飲みたい』という人は稀で、
ほとんどの人は、『今思ったら今すぐ、そして、今すぐ身軽になりたい』という手軽さを求めます。
ペットボトルは、手間と言うことを考えると最高に手軽な飲み物です。
ペットボトルを悪く言う人もいますが、急須で淹れたお茶や家からもってきたお茶にそれだけの手軽さを出せなければ、結局のところ、違う市場で戦いを挑んでいるだけになります。
さらに、ペットボトルは「それに最適化するため」に、日々改善を繰り返されてきます。
第三話「ペットボトル入り緑茶」誕生|新しい市場を切り拓いた 伊藤園の緑茶飲料開発ストーリー | 伊藤園 緑茶飲料発売30周年 特設ページ
さすが大企業。
その事も踏まえて、急須で茶葉から淹れるお茶に、ペットボトル並みに手軽になれとは言いません。
一方で、急須で淹れるという事は、所作を相手に見せるということにができます。
「お茶の場を作る」ということが、ペットボトルのお茶ではできない急須で茶葉から淹れるお茶の強みではないでしょうか。
例えば手軽さがいらない室内とかおもてなしとか会議とか、そういう場において、ペットボトルじゃないお茶が振る舞えられる空気・雰囲気作りが、実際にお茶を淹れる側が作ることが必要になるのではないでしょうか。
『手軽さのペットボトル』と『雰囲気のお茶』と使う人が使い分けをすることで、また違った生活の構築ができると思っています。
家にいるときぐらい、急須やポットでお茶を淹れてみませんか?