どこかで、誰かが何回もこれを記事にしてると思います。
『抹茶』です。
昨今の抹茶ブームで、
原材料に『抹茶』のつくものが多いです。
では、日本中の抹茶って、
年間どのくらい生産されてるかご存知でしょうか?
抹茶の材料になる『てん茶』が年間1700tぐらいです。
お茶の年間生産総量は8万6千トンで、
消費量は13万5千トンです。
抹茶は、JASで
『覆下栽培した茶葉を揉まずに乾燥した茶葉(碾茶)を
茶臼で挽いて微粉状に製造したもの』
と定義されてます。
でも、先ほど言いましたように、
抹茶の原料は総数に対し、2.5%しかないのに
ものすごい量の『抹茶』が氾濫してます。
一つには、『紅茶飲料』と同じで、
”抹茶の比率を著しく下げて、
香料や着色料や甘味料で調整してる”
もう一つには、
”そもそも『抹茶』ではなくて、『粉末茶』を使い、
渋めの味わいを抹茶だと言い張っている”
この2点が挙げられます。
多分、ちゃんとしたところで抹茶のデザートを
食べられた方はご存知だと思いますが、
抹茶は『てん茶』といい、『玉露』に似た生育環境で
育てられてるため、ずいぶんと甘い茶です。
デザートでも、その傾向が現れて、
アミノ酸の甘さが濃厚に広がるのが特徴です。
ですが、市中の『抹茶製品』はどうでしょうか?
そこまで甘いですか?
アイスでもそうですが、
『渋めでさわやかさをかもし出す』仕様になってると思います。
そのせいか、ペットボトルのお茶はほとんどが、
『渋め』を意識したつくりです。
(例の”急須で淹れたお茶”を意識したお茶も例外じゃないです)
飲み物の場合、あまり甘いと、
一緒に食う食べ物の味の邪魔になるので
渋めに淹れてあります。
それは、そういう機能なので、仕方ありません。
ですが、『抹茶製品』はそういうわけでもないでしょう。
某大手コーヒーチェーンでは、
抹茶をてん茶ではなくて、煎茶の粉末を使ってます。
でも、だれも問題にはしません。
その結果、売れ行きが落ちている
お茶市場の手助けになってるからです。
もちろん、詐称したからといって、
食中毒もありません。
ですが、製品の味と名前の整合性は、
もともとその国の食文化です。
それを壊して強調するのはいかがかとも思います。
せめて、『抹茶』ではなく、他の言い方を考えて欲しい。
ちなみに、JASのカテゴリには、『粉末茶』の定義もあります。
”茶を粉末にしたもの。
ティーバッグ又はそのまま飲用する他、食品加工用の原料になるもの”
もしかしたら、今は、
『粉末茶→ふんまつちゃ→まつちゃ→まっちゃ→抹茶』
と、いいかえているのかもしれません。
抹茶好きな方は、一度、
本物の抹茶で作った甘味をお試しすることをオススメします。
定義があいまいなのは、なにも『生食用牛肉』だけじゃない。お茶にもある。
投稿日:2011年5月10日
執筆者:【国産紅茶専門家】みこどん
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うちでは、星野村の八女茶が大好きです。
お茶の文化館っていうのがって
500円の入館料には、お抹茶か啜り茶がついています。
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何年か前に宇治へ行った時、水出しの冷たぁ~いお茶を頂きました。
飲んだ瞬間、甘味が広がったんです。
あんなに美味しいお茶を飲んだのは初めてでした(笑)
抹茶も、本当の美味しい抹茶を飲んでみたくなりました(*^^*)
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喫茶店をやっていますが、お茶も大好きで興味深く読ませていただいてます。