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ロイヤルミルクティー とは何か知ってますか?

投稿日:2022年3月8日

ロイヤルミルクティーについてどのように知ってますか?

ペットボトルや紅茶飲料ですか?
それとも名前だけですか?

日本全国の人で、今やこの「ロイヤルミルクティー」を知らない人はいないでしょう、

では、「ロイヤルミルクティー」とは一体何でしょう。

ロイヤルなので、特別な紅茶でしょうか。
ですが、これって、日本人以外の認知がされているのでしょうか。
もしかすると、日本のバレンタインデーみたいに、日本の誰かが考えたものではないでしょうか。

今回は、ロイヤルミルクティーの歴史からタイプ、作り方、お店を紹介します。

今までいろんな事が言われているロイヤルミルクティーですが、この記事が理解を深めることに役立てば幸いです。

ロイヤルミルクティーについて

今の日本で日常的に飲まれるロイヤルミルクティーですが、これらがいつからあるのかご存知ですか。

まず、この「ロイヤルミルクティー」を知ってもらうために、3つのプロセスについて説明します。

  • 名前について
  • 煮込みタイプについて
  • 全国的に一般的になったことについて

これらは全て同じ時ではありません。
そして同じ商品ではありません。

ロイヤルミルクティーの歴史を追いかけると、いろんな経緯が見えてきます。
それらを知ることで、もっと認識を深めてさらに楽しむことができるでしょう。

ロイヤルミルクティーは名前はいつ生まれたのか

ロイヤルミルクティーと聞いて、「ロイヤル」なのでイギリス生まれの飲み方だと思う人が多いです。
残念ながら、ロイヤルミルクティーは日本で生まれた飲み方です。

この「ロイヤルミルクティー」という名称も、和製英語です。
イギリスでは存在しません。

実は、ロイヤルミルクティーは日本で生まれた名前です。
ですが「ロイヤル」という言葉に、王室など特別な意味が持たされたものではありません。

1960年代半ば、京都の喫茶店「リプトン」のロイヤルシリーズの一つとして名付けられました。

このロイヤルミルクティーの他に以下のメニューもあったそうです。

  • ロイヤルプリン
  • ロイヤルシュー
  • ロイヤルエクレア
  • ロイヤルショートケーキ

ここまでロイヤルが並ぶと返ってどういうデザートだったのか気になります。
「ロイヤルミルクティー」という名前は、実はメニューのシリーズとして誕生したものでした。

(出典:リプトン京都 リプトンの歴史より

ですが、このロイヤルミルクティーは、よく知る「お茶を煮込んで作るもの」ではありません。
このロイヤルミルクティーは「濃い紅茶に温めた濃厚なミルクを多めに混ぜる」というものでした。

なんか、京都で「ロイヤル」ってメニューセットは、実に京都らしい発想ですよね?

類似の話として

似たような話で、「黒烏龍茶」も同じようなことが言えるお茶です。

黒烏龍茶は日本で考えられた烏龍茶です。
台湾や中国本土では、黒烏龍茶はありません。

そもそも、黒烏龍茶なる種類の烏龍茶は存在しません。

ですが、日本人は台湾や中国本土に行くと「黒烏龍茶売ってませんか」と言うそうです。
なので、日本人相手に商品名「黒烏龍茶」で売ってる人がいるそうです。

その点をお間違いなく試してみましょう。

一般的な煮込みタイプのロイヤルミルクティーは誰が作ったのか

では、私達がよく知る煮込むタイプのロイヤルミルクティーはどのようにして生まれたのでしょうか。

煮込むタイプは、同じく関西である大阪で誕生をしました。
それは、大阪堂島のロンドンティールームという紅茶専門店でした。

大阪堂島にロンドンティールームが開店した時、同じ地区にはすでに日本屈指の有名紅茶専門店がありました。

その名を『ティーハウス ムジカ』といいました。

1952年に音楽喫茶として開店、1969年に紅茶専門店としてリニューアルオープンをしました。
それは、1971年の紅茶輸入自由化という紅茶の時代の節目に沿うものでした。

その地と同じ地域で、同じように紅茶専門店として向かうのは至難の業です。
普通に営業していては必ずムジカと比較されます。

そこで、ロンドンティールーム独自のメニューを作ろうと試行錯誤を繰り返されました。
それが、チャイのようなミルクティーである「煮込みタイプのロイヤルミルクティー」の誕生に繋がりました。

(出典:ロンドンティールーム ロイヤルミルクティーの発祥について

その濃厚さは、最初はホットミルクのような口当たりから、どんどん紅茶が追い上げてくるような味わいです。
ここに、煮込みタイプが誕生しました。

全国的にロイヤルミルクティーが知られるようになったきっかけはいつか

煮込みタイプが生まれたのが、1980年代初頭です。
では、その時からロイヤルミルクティーは全国的に有名な飲み方でしたでしょうか。

実は、紅茶専門店は大都市に集中しており、そもそも地方では「紅茶を専門店で飲む」という行動がありませんでした。
結果として、ロイヤルミルクティーは都会の飲み物として定着はしましたが、地方では未知の飲み物だったのです。

「紅茶を煮込んで作る飲み方がある」

そのようなことは、紅茶の本などを通じて、一部の紅茶好きには広まっていました。
ですが、一般的とは到底言えない程度の人に知らているだけでした。

では、いつから全国的に知られるようになったのでしょうか。

それは、1995年にある商品が全国販売されたからでした。

それは、紅茶花伝のロイヤルミルクティーです。

普通のミルクティーとはまるで違うデザイン。
そして、大きく牛乳25%と書かれた文字が、多くの人を引き付けました。

当初は缶で売られ、冬の寒い時期にホットで飲んだ口当たりは、多くの人に今までにない濃厚な紅茶のインパクトを与えました。

紅茶花伝ロイヤルミルクティー

結果、あっという間に、ロイヤルミルクティーの存在は知られ、日本に定着をしました。

美味しいロイヤルミルクティーの作り方について

上記でも紹介しましたとおり、ロイヤルミルクティーには2種類の作り方があります。

  • 煮出すロイヤルミルクティー
  • 煮出さないロイヤルミルクティー

これらは、作り方が違います。
どの点が違うのか、それぞれの作り方を紹介しながら説明します。

煮出す方法での作り方

煮出す方法でロイヤルミルクティーを作るのは以下の手順です。
材料:茶葉5g(大さじ1)、水300ml、牛乳200ml、砂糖お好みで

  • 鍋に水と茶葉を入れます
  • 火をつけて、加熱します
  • 沸騰したら弱火にして蓋をして1分煮ます
  • 蓋をあけて牛乳を入れます
  • 吹き上がってきたら吹きこぼれる前に火を止めます
  • カップに茶こしを通して注ぎ、砂糖を入れてお好みの味にします

このときの注意点は、全行程で吹きこぼれないようにすることです。
吹きこぼれてしまうと掃除が大変です。

なので、火の管理を注意して下さい。

ロンドンティールームでは、作り方の動画も公開されています。
ご参考にして下さい。

煮出さない方法での作り方

煮出さない方法でロイヤルミルクティーを作るのは以下の手順です
材料:茶葉5g(大さじ1)、水300ml、牛乳200ml、砂糖お好みで

  • 予熱したティーポットに、茶葉と水を沸騰させたお湯を入れて5分以上待ちます
  • ポットで抽出中に、牛乳を鍋に入れて温めます。泡がふつふつと見えたら止めます
  • ティーポットの濃い紅茶をカップに入れます
  • カップに温めた牛乳を入れます
  • 砂糖を入れてお好みの味にします

このときの注意点は、牛乳を温めた時に吹きこぼれないようにすることです。
紅茶は濃くても全然問題ありません。むしろもう少し茶葉を増やして、濃くしてもいいです。

牛乳は80℃ぐらいになるとタンパク質が変質した濃い香りがするようになります。
この濃い香りが、香りや味に厚みを与えます。

なお、加熱は必要ですが、吹きこぼれに注意して下さい。

おまけ:別の似てるけど違う紅茶の作り方

ロイヤルミルクティーと似てるけど違う、インドのチャイの作り方を紹介します。
材料:茶葉5g(大さじ1)、水300ml、牛乳200ml、スパイス(シナモンを中心に)砂糖お好みで

  • 鍋に、水と茶葉とスパイスを入れます
  • 火にかけます
  • 沸騰したら弱火にして蓋をして1分以上煮ます(水分飛ばしすぎ注意して下さい)
  • 煮たら牛乳を入れます
  • 吹き上がったら火を止めます
  • カップに茶こしを通して注いで、お好みで砂糖を入れます

手順的には、煮込むタイプと同じです。
茶葉とスパイスを入れて煮込みます。

スパイスはシナモンの他にジンジャーなども入れます。
スパイスは加熱すると味や香りが強くなります。
なので、茶葉だけ煮る時よりも、心持ち長めに煮て下さい。

ロイヤルミルクティーのおすすめのお店

次に、ロイヤルミルクティーのおすすめの店を紹介します。

ぱっとみて、簡単なメニューに見えます。
こだわりのティーウェアを必要とせず、鍋一つで作れます。

そのため、どこの喫茶店でも作れる、と思われるものです。

ですが、実際にメニューとして加えてみると、意外と手間がかかります。
今回は長年、提供している有名店を中心に紹介します。

こちら以外にも、ロイヤルミルクティーのお店がありますので、ぜひ開拓してみて下さい。

サー・トーマス・リプトン(京都)

最初に紹介するのは、ロイヤルミルクティーの名前が生まれたお店、サー・トーマス・リプトンです。
三条、四条、京都駅前と店舗があります。

日本で唯一、紅茶メーカーリプトンの名前を冠するお店です。

京都に観光に来た観光客にも人気のお店です。

今回注目する点としては、ロイヤルミルクティーという名前の商品を日本で一番古くから販売しているということです。
ですが、喫茶店としても戦前から開店している伝統あるお店です。

そのため、デザートはじめ食べ物が非常に豊富なお店として知られています。

日本紅茶協会の認定店としても登録されているお店です。

リプトン|Sir Thomas LIPTON

ロンドンティールーム

煮込みタイプのロイヤルミルクティーを作った大阪の紅茶専門店です。

大阪のビジネス街の中にあるので、日中はサラリーマンが多いです。
支店が、阪急梅田駅前の阪急メンズ館にもあります。

こちらは、買い物客を中心に利用が多いようです。

口当たりの良い濃いロイヤルミルクティーとサンドイッチ等食べ物との相性がいいです。
小腹を満たす寄り道として、最適です。

英国紅茶専門店ロンドンティールーム

ロンドンティールームのロイヤルミルクティー

カンデグランデ

大阪の阪急中津駅や地下鉄中津駅の近所にあります。
場所が場所なので、梅田や十三から歩いて行く人もいるようです。

ロイヤルミルクティーというよりも、チャイの有名店として知られています。
紅茶メニューも充実しています。

チャイといいですが、カレーの有名店です。
つまり、カレーを食べながらチャイを飲むという至福の時間を過ごせます。

カレーが大好きな人は、一度行ってみてはいかがでしょう。

カンテグランデ

青山ティーファクトリー

東京都千代田区神田神保町にある紅茶専門店です。
ここは、少し入り組んだ所にお店があります。

喧騒から離れた建物同士の合間の場所にあるので、都会の真ん中にあるのに静かなお店です。

こちらは、高品質な紅茶が飲める紅茶専門店として知られています。
東京だけのお客さんだけではなく、通販で全国に多くのファンがいます。

ロイヤルミルクティーはお店で飲めるメニューです。
茶葉1.5倍、ミルクも2倍の量の贅沢な味わいです。

青山ティーファクトリー

Tea House TAKANO

東京で一番有名な紅茶専門店です。

関西でティーハウスムジカがあるとしたら、関東ではティーハウスタカノがある、という感じです。

店内は地下にあり、大通りのそばに位置していながらも、静かな店内です。

ロイヤルミルクティーだけではなく、厳選された上質な紅茶を飲めるお店です。
『初の本格的紅茶体験』の場として、最初に紹介されることもあります。

なお、日本でもっとも有名な紅茶の専門家が、学生時代に入り浸っていた店として知られています。
本格的に、紅茶にどっぷりと浸りたい方は、頻繁に通ってみてはいかがでしょうか。

Tea House TAKANO

追伸・・・
個人的には、蜂蜜が入ったキャンブリックティーとババロアが大好きです。

最後に~ロイヤルミルクティーを楽しむために~

今回は、ロイヤルミルクティーについての経緯と、作り方、有名店を紹介しました。

実際、「ロイヤル」という名前の割に、作り方が手軽なので、多くの店で提供されている定番メニューです。
そのため、日本ではどこでも飲めるというものです。

ですが、多くの人が言うように、ロイヤルミルクティーは「和製英語」です。
イギリス始め海外では、このようなメニューはありません。

では、代わりにどのような名称で呼ばれるでしょうか。
欧米では「シチュードティー」と言えば通じるらしいです。
一方で、インドや東南アジアでは「チャイ」です。

ですが、これらは「ロイヤル」というイメージとはかけ離れたものです。
どっちかといえば、カフェオレボウルで気軽に飲むように日常的に気軽に飲むものです。

鍋で紅茶を淹れることで、ティーセットが必要ありません。
もしくは、茶器は高いので、買わない人も多いです。

そこで、鍋と茶こしと大きめのカップがあれば手軽に飲めるのが海外で言う「シチュードティー」であり「チャイ」であり、日本では「ロイヤルミルクティー」なのです。

おすすめのロイヤルミルクティーとの向き合い方

ここまで説明したとおり、ロイヤルミルクティーは鍋一つで作れる紅茶です。

ですが、多くの人は「ロイヤル」という言葉の響きに迷わされてしまいます。

普通のミルクティーよりも高いからロイヤルなのだ。
牛乳を贅沢に使ってるからロイヤルなのだ。
普通のミルクティーよりも手間がかかるからロイヤルなのだ。

このように、いろんな理由付けがされますが、それらは何一つ正解ではありませんでした。

この「ロイヤル」とはメニュー名でしかなかったのです。

ですが、そのまま納得も難しいでしょう。
なので、ここで一つ理由として提案をします。

「ロイヤルミルクティーのロイヤルは、濃い味や風味が自分を特別な気分にさせてくれる、という意味である」

かなりこじつけですが、こういう考え方もありです。
要は、遠くのものではなく、自分の身近なものだという認識をはっきりさせましょう、ということです。

このように、いつでも日常的に飲める、と思うようにすることで、もっとティータイムを豊かに楽しくすることができます。
ぜひ、ロイヤルミルクティーへの認知を確かなものにし、更に楽しい紅茶の時間を過ごせる事を祈っています。

楽しいロイヤルミルクティータイムを

-お茶, ロイヤルミルクティー, 紅茶

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